順列都市

| | コメント(0) | トラックバック(0)

お金さえあれば、肉体は死んでも意識をコンピュータ上にコピーできるようになり、企業や組織のトップは永遠に生き続け支配している未来が舞台。ただ永遠と言ってもコンピュータが壊れたり、社会情勢が変わってコンピュータの能力を死んだ人に使えなくなったり、もしくは地球がなくなったりした場合には「死んで」しまいます。そんな要因に左右されない本当の永遠を提供すると提案してくる人物がいたとしたら…?
と言った感じで始まるこの作品、別の短編集の解説でこの作品の事に触れていて、コンピュータの能力の関係上、コピーされた人の速度は現実の何分の一かに落ち、また資金力によって使用できる計算時間が違うのでコピー同士でも動作速度が違う、といった事を書いていたのでてっきりコピーのコンピュータ上での速度差にまつわる話かと思い込んでました。その予想とはちょっと違う感じでしたが。

主な登場人物は真の不死を提供するというポール・ダラム、プログラマーのマリア・デルカ、富豪のトマス・リーマン、ピーの4人。マリアがはまっているオートヴァースという人工生命環境がストーリーのもう一つの核となります。マリアは偶然この環境内でのバクテリアに相当するものを作り出します。ポールはそれを知ってマリアにオートヴァースでの惑星全体の設計を頼みます、そしてそれはポールの真の不死を提供する計画に必要な事だったのです…と話はすすんでいき永遠の不死の世界は実現するのか、実現したらそこはどんな世界になるのか、と次々と興味を引く話題が出てきます。

永遠の実現の理論や後編の順列都市の存在の危機の理論なんかは正直よくわからない感じですが、一つの作品とは思えないぐらいいろんなアイデアがあって面白かったです。
上巻と下巻の裏表紙に書いてあるあらすじが

記憶や人格などの情報をコンピュータに“ダウンロード”することが可能となった21世紀なかば、ソフトウェア化された意識、“コピー”になった富豪たちは、コンピュータが止まらないかぎり死なない存在として、世界を支配していた。その“コピー”たちに、たとえ宇宙が終わろうと永遠に存在しつづけられる方法があると提案する男が現われた…

ソフトウェア・デザイナーのマリア・デルカは、思いもよらぬ申し出を受けた。天才的人工生命研究者ランバートが考えだした人工宇宙—オートヴァース内に、ひとつの惑星全体と、さらには高い知能をもつ生命体に進化する原始有機体を設計してくれというのだ。だが、地球にあるすべてのコンピュータの計算能力をあわせても、走らせることさえできないプログラムを作る目的とは…?

なんですが、これが一つの作品だとはちょっと信じられない感じじゃないでしょうか?でも読むとたしかにこうだなと思います。

他にもアナグラムが多用してあったりして(本編とはあまり関係ないところですが)、細かいなぁと。解説読むまで気づきませんでしたけど。

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 順列都市

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://hogelab.net/mt4/mt-tb.cgi/1553

コメントする

このブログ記事について

このページは、nakが2007年5月20日 18:59に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「オリガミウォーズ」です。

次のブログ記事は「せっかくだからこっちの道を選ぶぜ」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

    
Powered by Movable Type 4.01a